旅行に付き添う「ツアーナース」

看護師の働き方として、ツアーナースという仕事があります。
ツアーナースとは、一般の団体旅行や修学旅行、移動教室や自然学校などに同行して、急な病気や怪我をした時に応急処置を行う仕事です。
重篤な状態の場合は、救急車の要請をしたり病院へ連れて行ったりなど、重要な役割を果たす必要があります。他に誰も頼れる人はいないので、大きなやりがいと感じることができる仕事でしょう。

しかし、看護師としての資格があるからといって、ツアーナースとして就職できるとは限りません。病院や高齢者用の施設などとは違い、看護師専門の派遣会社に登録したり、希望に合った求人があればエントリーして仕事をしたりというのが一般的です。基本的に、イベントに合わせて短期の仕事になります。そのため問題点としては、毎月定期的に仕事があるわけではないため、給料が不安定な点が挙げられます。旅行のオフシーズン時には募集がなくなってしまうので、その間はクリニックや検診などで短期募集している仕事につく人が多いです。看護師の需要は高いので職場に困ることはありませんが、福利厚生の面で不安が残ります。逆を言えば、結婚して夫の扶養範囲内で働いているといった場合には丁度いい仕事と言えなくもありません。

ツアーナース専門で働くことを考えると、ある程度の貯金がないと生活が厳しくなる可能性があります。そういったリスクをよく理解して、将来の方向を考えることも大切です。ただ遣り甲斐はとてもある仕事ですので、興味のある看護師は一度試してみるのもいいかもしれません。